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2008年04月 アーカイブ

2008年04月01日

由利本荘市のやりがい商売研究会

いつも御邪魔している秋田県の由利本荘市で、
今年は正式なPanda研究会ではなく、2回シリーズの
「やりがい商売研究会」を1月と2月に開催した。
とはいえ、手法はP研とあまり変わらず、参加者を絞り、
グループワークや店舗を実際に見てみることを取り入れた。
特に、由利本荘でのP研1期生の小さな店舗を2店ほど
(パッチワークのドリームテテさん、婦人服のブティックマリさん)
視察したのだが、そこでイキイキと経営を楽しんでいる
経営者の姿やお店の工夫には、受講生もだいぶ刺激を受けたようだ。

第二回目の取り組みは商工会の指導員さんや自分も車座に加わって、
受講生が持ってきたチラシやDMなどにワイワイガヤガヤと意見を
出し合い、御互いにさまざまな気づきを得ながらなかなか盛り上がった。
愚痴はご法度の研究会において、受講生はここぞとばかり
自分たちの商売に対する思いを語る。悩みを語る。
中には、涙ぐんで「ここへ参加してよかった」と言って下さる方もいた。

どの受講生も、前向きで、真剣で、素直だ。

その思いをたゆまず
丁寧に表現し伝えることができれば、きっと、結果はついてくるはず。

後日送られてきた研修評価のアンケート結果では、なかなかの
好評を得ることができたようだ。おかげさまで自分も、やりがいを感じる。

自分の仕事は、相手の人生に触れることであると思う。
自分の父親の商売もかつて清算寸前まで行き、家庭崩壊の危機にあった。
商売のありようは、最終的には商売人本人しだいなのだが、それを応援する
立場の自分が人ごとで接すれば、孤独な彼らはますます孤独になり、大好き
な商売をあきらめざるを得なくなっていく。

「社会にとって存在意義のない人間がいないように、地域にとって
存在意義のないお店はないんですよ」
「それを、探すための踏み出す勇気を持ちましょう」
「みなさんの大好きな商売は、きっと社会の役に立つんです」

わが父の商売は、やり方を変えたとたんに嘘のように業績が回復した。
だからこそ、いえるのだが。

いずれにせよ、これは一過性のことではない。
習慣としてずっと続けていくこと。これが大切。
だからこそ自分の使命も存在するのだが。

ちなみに、今回の参加者である化粧品店を営むパワフルな女性が研究会を
ブログに書いてくださった。
私生活・趣味・仕事と、色々と人間味ある言葉でつづられている秀逸な
ブログなので、是非ご覧ください。
店長祥子のネタ帳

 

今年度もまちづくり、中心市街地活性化ですよ

といっても、自分の年度スタートは1月1日だが、支援機関関連
の仕事が多いとやはりそちらにペースをあわせてしまう…。

+++

中心市街地活性化関連の仕事が昨年度末でひと段落。
昨年度は中心市街地商業活性化アドバイザーとして、
川越市、鳥取市、米子市、豊田市を回ってきた。それぞれに
個性を持った街や人があり、「これから」を見据えて取り組んで
いこうという姿にはこちらまで励まされるし、時には感動を覚える。

今日からの今年度は、中小企業基盤整備機構の
サポートマネージャーを拝命したので、中心市街地関係の仕事が増えそうだ。

おもえば、学生時代よりまちづくりの仕事がしたいと思い続けてから
紆余曲折はあったものの、いま、自分が好きな仕事に恵まれている。
今まで経験した紆余曲折も、今の自分にとって無駄なことは一つもなかった。
大事なことは、自分の軸を持つこと。先を見据えること。
夢を描くこと。人とのつながりを大切にすること。そうすれば、
今、自分がすべきことは見えてくる。

現地の人の思いを良く汲み取って、力になって行きたい。

2008年04月12日

花一輪

私が事務所を構えている住宅街を歩いていたある日の午後。
ふと気づくと、歩道のコンクリートのわずかな隙間から、一輪の花が
咲いていた。小さな花だった。

RIMG0022

たった一輪、風に揺られる花を見つめて(怪しいおじさんだ)
ふとある詩を思い出した。

+++

「花語らず」 禅心禅話 柴山 全慶

花は黙って咲き 黙って散って行く
そうして再び枝には帰らない
けれども その一時一処に 
この世のすべてを託している
一輪の花の声であり
一枝の花の真である
永遠にほろびぬ生命のよろこびが 
悔いなくそこに輝いている

+++

忘れもしない、中学校三年生のときの修学旅行。
京都・南禅寺を訪れた僕は、その雰囲気や、琵琶湖から水を
運ぶ石造りの疎水橋の美しさに心を打たれたものだった。

そして、三門に入場するチケットには、「花語らず」が
書かれていた。
思春期真っ盛りの僕には、すごく心を打つ衝撃的な言葉だった。

”一時一処にこの世のすべてを託している…”

小さな一輪の花が、
そこに咲いているということは、どういうことなのか?

+++

その後、大学でアイヌのことを学んだときの金田一京助の言葉も
この「花語らず」に通じるものがある気がする。

「ものも云はず なにも語らず 石はただ全身を持って己を語る」 

+++

虚飾や、目先の快楽がもてはやされる現代。
しかし、どんなきらびやかな取り繕いも、

小さく可憐な花が、そこに咲いている、そのエネルギー。
川の流れに角を取られた石が、いま、そこに存在し、表現しているすべて。

これらの表現する世界と使命、それに気づく価値、 そこから得られる共感には
到底かなうものではない。

RIMG0031(川崎の等覚院にて)

何かにすべてをささげること。
生命の喜び。悔い無き輝き。

ただし、そのような物事の見方、切り口というのは、生まれつき
備わっているものではない。
だからこそ、「教育」とともに「経験する」ことが重要なのだろう。

+++

僕は人材育成の仕事も携わっているが、小手先ではなく、
真の喜びを見つける、表現できる、共有できるような取り組みをしていきたい。
自分の生きる生命の喜び、悔い無き輝きを追い求めていこう。

 

 

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