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ゆれた東北訪問 3 久慈市「やませ土風館」そして、帰宅できるか?

前日、午前様となり、宿に帰ったとたんにバタンキューと
寝入ってしまった。

翌朝は10時25分の在来線に乗って、岩手県の久慈市まで
南下する。

朝8時過ぎに寝坊して起床。

身支度を整えつつ、ベッドに腰掛けてニュースを見ていた。

すると…

グワングワン…なんだかゆれている。

「ひどい二日酔い?」

と思う間もなく、揺ればすぐに大きくなった。
テレビが「ピンロンピンロン」とアラームを出して
”緊急地震速報 大きなゆれに注意してください”
と字幕を出している。もう、すでにゆれているのだが。
震源地付近で震度6強を観測した岩手・宮城地震の瞬間だった。

地震はずいぶん長い間続いた。
とはいえ、八戸市は震度4なので、早々切迫した
感じではなかったのだが、テレビはすぐに速報ニュースに
切り替わった。
岩手と宮城の県境で震度6強。

最初のゆれから20分ほどして、また
「緊急地震速報」が流れ、大きいゆれに注意するむね
呼びかけている。
特にそれに関しては大きな揺れはなかったのだが、
これはまずいかな、と脳裏によぎった。

新幹線だけでなく、在来線も軒並みストップだ。
復旧は16時だという。
しかし、久慈に行く八戸線はほぼ定時どおり運行していた。

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1時間半、リアスの三陸海岸沿いを南下する。
内陸地震でもあり、津波の心配はなかった。

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八戸~久慈を結ぶ2両編成の「うみねこ号」(左)
右は宮古まで南下する、三陸鉄道。

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久慈駅前 

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駅前商店街 きれいに舗装されている

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7分ほど歩くと道の駅「やませ土風館」がある。
レトロ広場という90メートルの出店がある通路。
入り口はかつてのガソリンスタンドの屋根が残っている。

 

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ここは琥珀や陶器、産直などの久慈の地場の物販や飲食店をようする「土の館」と、
山車の展示や久慈の紹介をしている「風の館」2館がある。

まずは、レストランで腹ごしらえ。
久慈の地場産品を材料とした料理を食べさせてくれる。

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短角牛のハンバーグ130グラム1300円。

メニューは海鮮などもあるが、海鮮は八戸で十分食べたので、
ハンバーグを頼む。

値段は少々張るが、やわらかくジューシーな味はとてもよい。
デミグラスソースは葡萄の風味が残っているが、
久慈は葡萄の産地でもあるから、これも地場のものを使って丁寧に
作っているのだろう。

ただ、店内はあまり広くないのがちょっと気になった。

RIMG0083 山車の展示は迫力あり。

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物販店の上にある「レトロ館」は有料だが、
昭和の町並みの再現と、おもちゃのコレクション展示が
なかなか面白い。個人のコレクターの協力を得ているという。

入り口には駄菓子屋さんなんかもあって、店内に入ると
店員さんが「こんにちは!」と挨拶してくれる。

一通り館内を見た後、土の館を運営するまちづくり会社の
方、会議所の方などと会議室で運営に関して教えていただいた。

「いや、よくこられましたね、てっきり今日は無理かと思って、
資料用意してなかった」

とニッコリ。

聞けば、地震の影響で県南部の電車がことごとく止まっている
だけでなく、久慈市でも電話が不通となっていて、市は災害対策
本部を設置している状況なのだそうだ。

++
お話を聞いているうちに
関係者の道の駅への改善意欲や、まちづくりへの前向きさを
ヒシヒシと感じてくる。とても真摯で情熱的で、なによりも大変なことに
対して楽しそうに語る前向きさを感じた。
自分も老婆心ながら、いくつか意見をお伝えした。

ちゃっかりと道の駅の人気メニューのぜんざいもいただいた。

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甘すぎず、しかし小豆が濃厚でなかなかウマイ。

++

帰りは3時25分のバス「スワロー号」で、久慈から二戸に出て、
そこから新幹線「はやて」に乗る予定。

しかし、当初16時の見込みだった復旧予定が、18時に延びている。

とりあえず、バケツをひっくり返したような雨の中、
久地駅からバスに乗った。

途中で天候も回復。まばゆい新緑が広がっていた。

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70分ほどで、二戸駅に到着。

相変わらず新幹線の復旧のめどが立っていない。

予約してある新幹線が運休にならない保障もないし、
そもそも何時にくるか判らない。

とりあえず、二戸では宿も時間をつぶす場所もないに
等しいので、在来線「いわて銀河鉄道」で70分かけて盛岡に出よう。

仙台から東京の新幹線は本数が少ないようだが復旧している。
盛岡から仙台まではバスもある。
それに、盛岡には宿もたくさんある。

銀河鉄道のホームは、20人ほどの人が電車を待っていた。

SANY0245 二戸駅

牧歌的な山間の風景の中、ローカル線で盛岡に向かう途中、
ひっきりなしに携帯で情報を収集する。

PHSのアドエスは、やはり電波が入らない。

途中、新幹線の運行情報が変わった。

「本日の運転再開の見込みは立っていません」

+++

盛岡駅のみどりの窓口はごった返している。

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どうやら、仙台までのバスでの振り替え輸送をしているらしい。

とはいえ、ここから時間をかけて仙台に戻ったところで、
新幹線に乗れるかどうかの保障があるわけではない。

多くの人が仙台に押し寄せるのだから、宿だってわからない。
遅くに新幹線に乗れたとして、東京についてからはどうなるだろう。

そして、運行情報がまた更新された。

「本日の新幹線の運転見合わせ」

この時点で、自分は帰宅をあきらめた。 

秋田県の横手氏に住む友人と連絡を取り、
その友人と久々の再会をすることにしたのだった。

+++

それにしても、さすがに疲れました。。。
自然災害は、その直接的被害以外にもたくさんの間接的な
問題をもたらすこと、インフラへのダメージの大きさを
改めて再認識させられました…。

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2008年06月15日 18:02に投稿されたエントリーのページです。

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