++ 画像・文章の無断転用、転載、加工等はお断りしております++
☆また、商品販売や販売促進を目的としたサイトが当ブログの記事を無断でリンクし、
記事内の情報をそれら目的に用いることを禁じます。☆

« 行政刷新会議 仕分け人とその選定理由を明らかにしてほしい | メイン | 安物買いの国失い »

行政刷新会議 ウェブサイトに書いている?

またまた行政刷新会議ネタです。
26日のWG2において、仕分け人の指摘として
「中小企業のハンズオン支援について、
ハンズオンに携わっている中小機構のプロジェクトマネージャーが、
ウェブサイトに書いているのを私は見た。 ”支援にあたっては、
それぞれの専門家の属人的な、個人能力に依存しているのが
現状である。さらに様々な経営課題を解決するに当たり、どの
ような支援を行うかという点について、認識を共有する仕組みが
無く、支援の内容に格差が生じている。” ”統一した活動フレーム
を作るのがとても難しい”と書かれている。これは大きな問題だ」
という発言があった。この発言の仕方から、プロジェクトマネージャーが
個人のサイトにてそのような感想を書いているのだと私はうけとり、
また、ウェブで書かれていることを、大事な場での意見の根拠に使う
ものなのだろうか?と疑問を感じまずはそのソースを探した。 すると、
どうやらそのソースに行き着いたのだが、それは個人のサイトどころか、
中小機構の名前を明示して作成したPDFのレポートだった。
http://www.c303.net/activity/documents/20090117_01.pdf
データがリンクされているのはITコーディネーター実務協会というサイト
からだが、登録されているアドバイザーの性質上、機構の名前・肩書きを出した
うえでのレポートなので、個人的なレポートではなく公務のものであると考えられる。

議員による引用は、このレポートの19ページに該当すると思われる。

ただ、内容を見てみると、これらの問題点の指摘は、制度に対する
問題の投げかけではなく、現状の問題点を整理した上でハンズオン
というものを定義し、そこから意義を整理し支援の形を説明するための
作業の一環であるということがわかる。ということは、
このプロジェクトマネージャーの現場では中小企業支援に対する
上記のような問題を認識しており、それに対応するためのハンズオン
の在り方を考えて取り組んでいる、ということが推察される。

そうであれば、今回の仕分け人のこの引用の仕方は正当なものだったと
言えるのだろうか。あたかも、プロジェクトマネージャーが個人的に現状の
支援の問題点を(個人的な)ウェブサイト上に書いている、というのは、
一種の印象操作に近いんじゃないだろうか、などと個人的には感じて
しまった。

本来であれば

『中小機構のプロジェクトマネージャーが、
中小機構の名を使ったレポートの中で、ハンズオンの意義や仕組みを
説明する前提の現状分析において、現状の中小企業支援の現場における
”支援にあたっては、それぞれの専門家の属人的な、個人能力に依存して
いるのが現状である。さらに様々な経営課題を解決するに当たり、
どのような支援を行うかという点について、認識を共有する仕組みが無く、
支援の内容に格差が生じている。” といった問題点を挙げている。
そしてその認識をもとにしたハンズオンの在り方をそこで述べているレポートを
ウェブサイト上に掲載している』
ということを述べなくては正確ではない。 そのうえで、
『 上記のような考え方があるにもかかわらず、実際の現場では、、、 』

などと意見をして
いくのであればまだ納得できるのだが。
情報はぜひ、正確に引用してほしいものであるし、
慎重になるべきことではないだろうか、と思う。
もちろん、意図的に印象を操作する引用をするなどというのは、
あってはならない話だと思う。

About

2009年11月27日 01:10に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「行政刷新会議 仕分け人とその選定理由を明らかにしてほしい」です。

次の投稿は「安物買いの国失い」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。