谷亮子議員が柔道を引退するという。
氏が議員に当選してから、「政治でも金」を標榜していた氏を国民や同僚議員からも
「二足のわらじ」
である、政治を舐めている、などとの批判が巻き起こった。
実際、このような声をうけたことも、柔道を引退する大きな理由だったろう。
じゃあ、有権者は何で氏を当選させたのか、と疑問に思ってしまうし、
氏を批判していた議員には
「有権者の選択にケチをつける行動であり適切なのか」
と疑問に持つ。政治と柔道を両立したいというのは選挙活動中から明確化
されてきたことで、それに対し有権者はOKを出しているのだ。
個人的には、議員は「議員という職業」として成立すべきものではないと考えている。
生業を持ち、そこで生計を立てつつ議会に参加するからこそ、
変な金とのかかわりや、政争、派閥争い、国民感覚とのかい離などが今よりは
おこりづらいのではないかとも考える。そして、何よりも莫大な議員への歳費を
カットすることができるのだし、尊敬に値する名誉あるものにさらに高まるのでは、
と考える。
事業仕分けで某議員が
「○○の専門家は日当○円、時給に直すと○千円、ずいぶん高いですね~」
などと言っていたが、
当の国会議員の時給は1万円以上と試算している議員もいる。
○千円が高いのに、1万円が高いという議論はなかなか起こらない。
当たり前だ、議員は自分たちで自分たちの報酬を決めているのだから。
+++
一方で、「議員活動に専念しろ」と主張しなんでも「餅は餅屋」にまかせっきりにしてしまう、
あたかも他人に責任を転嫁するような世の風潮もどうかと思っている。
(その主張で失った代償は個人的には少なくないとも思う)
有権者は議員に政治をまかせっきりにするのではなく、 自分たちがしっかりと政治に
参加しなくてはいけないし、何か行動したうえで乗り越えがたい問題への対応を陳情すべきで、
議員が議員活動に専念すれば何かしてくれる、という考えは払しょくする必要があるのではないか。