中小企業大学校の診断士養成課程で同期だった大分のAさん。
もともとブルーグラスというジャンル(まあ、カントリーのようなもの)
でバンドをしていたのは知っていたし、大学校時代も演奏を見たことがある。
で、最近、どうやらその手の人たちの間で彼のユニット「レモンスライス」
(レモンパフィ)が名をはせているらしい。
また、Aさんは、大分でのブルーグラスフェスの仕掛け人でもある。
確かに、月間ブルーグラスジャーナル「ムーンシャイナー」などにも、
Aさんご本人が書かれた記事まで載っていた。
で、この「レモンスライス」というのが、銀座も銀座、銀座のど真ん中で
ライブをやるというので、早速行ってきた。
それが、小さなビルの3F,小ぢんまりとした扉を抜けると一面ウェスタンカントリーな
お店、ライブハウスレストラン「ロッキートップ」(http://www.liverocky.com/)
というか、さすが銀座、テーブルチャージで2000円。
小ぢんまりとしたお店には、40代から60代くらいのお客さんで
ひしめき合っていた。
早速、レコードを半分折にしたメニューからバドワイザー瓶を頼み、
瓶のままグイグイやりながら出番を待つ。
レモンスライス。左が同期生のAさん
(年齢はちょっと離れているが)
ウッドベースとギターのレモンスライス登場。
小さい頃にブルーグラスを見て、大人になってからはじめたという
ゆうちゃん(vo&bass)の声はナカナカ色気がある。
自分は、ブルーグラスというジャンルの曲目はいまいち知らないのだが、
70年代のイーグルスあたりは聞きあさっていたし、コンサートも行ったし、
とても心地よい音楽だと感じた。
それにまた、店内の演出がよりいっそうそれを引き立てること。
Aさんのギターや歌声は逸品だが、それに加えMCの面白いこと、
面白いこと。
MCの中でも「日本で一番鋭い診断士の伊藤大海さんもお越しいただいております…」
なんて、ちゃっかりご紹介をいただいてしまった。
アンコールはしっかりと、2曲やっていただきました。うーん、満腹。
タイバンのバンド「ディキシーバグズ」&右端は飛び入りの「エルビス・グラス」
ディキシーバグズは、茨城のフェスで意気投合した仲間が
作ったとのことで、札幌より登場。
軽快なマンドリンとバンジョーもあいまって、これぞブルーグラス、
といった感じだった。
今にも、会場のおじさんたちが踊りだすかと思った。
で、最後に飛び入りしたのは北九州から上京していた
「エルビス・グラス」。
ちょっとMCがあるのかな、と思った矢先にいきなり
ブルー・スウェード・シューズが始まった!
声も渋いし、なかなか本格的だ。
ディキシーバグスも、バックを盛り上げている。
こうして、銀座のど真ん中であることをすっかり忘れて3時間、
すっかり堪能させていただいたのです…。
しっかり演出されたお店で、しっかりした演奏を聞く。
自分は高校生時代、トニー・ラマのウェスタンブーツにラングラーの
ブーツカット、トニーラマの掘り込みベルトに小粋なバックル。
古着屋で買った70年代のウェスタンシャツにレザーベストを着て、
頭はエルビスの初期型リーゼント(とがっていない)でばっちりと
ウェスタンカントリーを決めていた。
エルヴィスに憧れ、
イーグルスに遥かなるアメリカの大地を思い、
ジャニス・ジョプリンの歌声にかき立てられ、
リッキー・リー・ジョーンズに涙し、
トム・ウェイツにしんみりし、
ドアーズに常識を疑わされ、
キャロル・キングに暖められ、
エアロスミスに見せ掛けを否定された。
いつからか、それを追うことをやめ、普通のJPOPを聞き、普通の格好となった。
なんだか、ボウリングもそうだが、元気にソウルを追い求めている、
それを人生の喜びの一部としている
おじさんおばさん(失礼)をみて、自分もまた、
あの頃の気持ちが
掻き立てられた気がした。
これって、実はとても大切なことのような気がする。
そういう姿を見せること。見られること。
それはきっと、人生の豊かさだけではなく、社会をも育てる。