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本末転倒。

中小企業大学校の中小企業診断士養成課程について、情報を探す人が多いらしい。 それに伴って発信する人も増えたようだ。すばらしい研修だから、その経験が社会に知らされ、還元されるならば喜ばしいことだ。ちなみに、 この手の情報はインターネット上の某巨大掲示板にも色々と書かれている。

気になるのが、「新養成課程(2006年から始まった、一次試験合格者の半年コース)は旧養成課程 (一次試験合格者でなくとも入試に合格すれば一年間学べるコース)よりレベルが高い」とか「旧養成課程と一緒にされては困る」という、 本当かどうか知らないが、在学生もしくは卒業生による書き込みがあることだ。

旧養成課程も、新養成課程もどちらの研修にも携わり、研修生を見てきている自分から見れば、 そんなことを言っている時点で、診断士としての資質・水準を疑わざるを得ないというのが本音だ。

そもそも、2001年以前の診断士など、今の診断士と位置づけと期待される役割が違うのだから、 その時点で比較しても意味が無いし、診断士としてそれに考え至らないということもよもやあるまい。

 何を持って「優れている」「劣っている」というのだろうか。その人は、 現場で物事をどのように判断しているのだろうか。一次試験に合格していることが優れているということなのか?

さらにいえば、犯罪予告、 犯罪の告白なども書き込まれるその手の巨大掲示板に診断士や研修生を名乗って書き込みをすること自体、脇が甘いとしか言いようが無く、 そういう主張は自分でサイトを作って本名も出して堂々とやればよいと考えている。

いずれにせよ、診断士の資格は道具でしかない。それをどう使うか、それを優れたものにするかしないか、 それがどのような優秀さを持っているかは表出したり、言葉で解説できるとは限らない属人的な資質、能力、努力、心構えによるところであり、 知識の多い少ないなどをもって一言で比べたり評価することはできないのである。

簡単に言えば、旧養成課程だろうと、新養成課程だろうと、 診断士として社会のお役に立つ人はたつだろうし、そうじゃない人はそうじゃない、ということだ。いってしまえば、「コンサルタント」 としてみるなら、診断士の資格なんぞ持たずとも活躍している人だってゴマンといる。冒頭のものの見方からすれば、 診断士を持っていない時点でそのコンサルタントは診断士に劣っている、ということにもなりそうだが、そんな考えはあまりにも馬鹿馬鹿しい。

自分が学んできたものや環境にプライドを持つことは悪いことではない。しかし、その本質を語らずして (そもそもよく調べもせず)うわべを捉えて比較、主張するような、 養成課程を貶めるような根拠ない書き込みは中小企業大学校の診断士養成課程卒業生として、本当にがっかりさせられてしまうのである。

 

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2007年05月31日 20:35に投稿されたエントリーのページです。

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