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佐賀県 唐津にて 創業明治 鰻の竹屋さん

旧唐津銀行の観光案内所で薦められた飲食店のうちの一軒が、

旧唐津銀行から目と鼻の先の鰻屋、

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竹屋さん。

周囲のビルに囲まれてここだけぽっかりと、
時代をさかのぼっている感じのたたずまい。

店の前を通ったとき、とても興味を持ったのですが、
とくにメニューなどは出ていなかったので、旅館かと思ってました。

でも、地元ではすごく有名なんです。

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軒先には金魚

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玄関先には招き猫
40匹の金魚を飼い、2匹の猫とともに暮らす自分は
入らずにはいられなかった…。

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クラシカルな店内。平日の15時近くともあり、客は
私たちだけでした。

注文をとりに来た男性は、おそらくお店の後継者の方でしょうか?
ちょっとおっとりした感じでしたが、親しみやすい方でした。
「いい建物ですね」
と私が言うと、
「ええ、市の重要文化財なんですよ」
と教えてくれました。
さらにうれしいことに、

「よろしければ、上の階もご案内しますよ」

どこから来たどんな客かも気にせず、
いやな顔一つせず、申し出てくれました。

「それでは、食事後にぜひお願いします」

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鰻定食

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うな丼(2000円※お吸い物は上の写真の鰻定食から
うばったもの)

鰻は変なぬめり感がなく柔らかな身で、
皮が薄くやわらかいものでした。
表面はかりっとしているながらも、ふっくらした感じで
かむほど風味・うまみが出てくるものでした。

肝のお吸い物も、肝が大きく食感もぷりぷりしていて、
こちらもしっかりとかんでしまいます。

うーむ、この鰻、只者じゃないナ。

「うちの鰻は、国内で獲った鰻の稚魚を、鹿児島で養殖した
物を使っています。通常は凍らせたりしますが、
それでは味が落ちてしまいます。
だから、うちのはちゃんとした昔ながらの方法で〆ているんですよ」

量的にも、男性でも十分のご飯の量でした。

+++

竹屋さんは創業明治、 この建物は大正12年のもの。
廃刀令をうけ、当時の祖先が鰻屋を始めたとのことです。

建物は、昭和に増築した部分はありますが、
大正当時の物がほとんど残っています。

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廊下は、継ぎ目のない一枚板を横に並べたもの。

RIMG0081 二階客間

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欄間も当時のままです。

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実は料理運搬用のエレベーター。

大正当時からあったもので、このエレベーターもまた、
重要文化財なのだそう。

実はこのとき、竹屋さんの目の前の建物の解体中で、
とても騒音が大きかったのです。

竹「ちょっとにぎやかですみません」

私「解体後は何になるのですか?」

竹「有料駐車場です」

私「それはお店にとって、便利になりますね」

++
 玄関では元気のいい女性が見送ってくれました。

本格的な鰻料理、ちょっと値は張りますが、
その味だけでも十分。さらにはおもてなしの気持ちが
うれしいじゃありませんか。

ぜひ、誰かを連れて行きたくなるお店でした。

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2008年06月03日 00:13に投稿されたエントリーのページです。

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