中小機構のある中小企業診断士の相談員に対する日当が約5万円ということに、
ずいぶん女性の仕分け人が食いついていた。
「時給5千円!?ずいぶん高いですねぇ~!!」
それに対して役所側が
「診断士の方は一般的な講演会などでも1日10万円ほどだと聞いている」
と回答。
これはその講演会などの時間や内容によっても変わるので
別におかしい話じゃないが、この不景気ではざらな話でもない。
ただ、診断協会の診断士報酬規定というのを見れば、
●(社)中小企業診断協会として推奨する中小企業診断士報酬 (交通費を含まず) |
活動区分 | 報酬額 | 備 考 |
経営診断指導(1日当たり) | 10万円(1日5時間) | 但し、診断報告書作成料、 診断報告会料を別料金としている場合もある |
講演等講師(1時間当たり) | 6万円 | 但し、テキスト、 原稿料等を別料金としている場合もある |
経営指導顧問(1ヶ月当たり) | 10万円 |
(「診断士手帳2001」、(社)中小企業診断協会発行より)
ということ。
(ちなみに言わせてもらえば、
商工会や商工会議所などの半公共的なところからの
仕事では診断士だからと言って到底上記のような額はでてこない。)
それと、専門家の仕事は時給なんかで換算できるものでもない。
なぜかといえば、案件に対応するための投資や、
時間外の研究作業などを積み重ねた上でその勤務についているケースも
少なくないからだ。
自分だって、アドバイザーで案件に携わるときは日当をもらってはいるが、
その案件に応えるために発生する、事前準備や必要によっては視察や図書購入
などによる準備、手間のかかる資料作成を行っている。
時給で見るのであれば、これらの手間や時間をも換算したらどうだろう。
ときには、全く割に合わないケースだってあるのだ。
そういう実態がわかれば、仕分け人はむしろ、日当UPを提言してくれるだろうか?
いずれにせよ、やり取りとしては質問(ツッコミ)も回答もなんか的外れな勘がぬぐえない。
それと仕分け人いわく、
「民間の診断士は自分で開拓してリスクをとっていて1日10万円だ。
相談員は受身でそこにいれば5万円だ。話が違う」
という。
え?
個人事業の立場で言えば、相談員はそれは別にリスクがある
と思うんですが…。
それに、相談員がやる気なさそうな言い方だな~。
もはや、何でもかんでも「悪」にしてやれ、という感じだ。
ちなみに、衆議院議員の小泉龍司さんのブログを見ると
http://www.ryuji.org/column/20090416_sakugen.php
国会議員の時給は1万円以上だそうだ。
記憶に新しい、今年8月の選挙後の国会議員の収入はいくらだったか?
1日だけ働いて、経費込みで230万円もらっているようですが。
ずいぶん高いですね。
私は今回の行政刷新会議については、とても重要で大切、必要不可欠な
ことだと思っているけど、仕分け人の能力には疑問もあるのも事実かな。
+++
さて、民間からお金が出てこない、まちづくり専門の自分は、
そろそろ戦略の組直しですかね。
どこかの村おこしでも仕掛ける「ヴィレッジ・マネージャー」にでも
雇ってもらえないかな~。
なんとなく、自分には人口5万人以下のまちでの仕事があっている気がする。