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2012年04月 アーカイブ

2012年04月03日

信頼を勝ち取る姿勢は紙一重。物事の優先順位を間違えるな。

朝ズバを見ていたら、とある伊豆諸島の島についてやっていた。津波が来ると、29mの津波が想定される、ということがつい最近発表されたことに対する島のコミュニティの対応についての取材だ。
ある商店の人がインタビューに答えていた。
「GWの前にこんな発表しちゃったから、もうなるようにしかならないけど」
非常に、疑問の残る発言だった。
季節的に外貨を掻きいれる時である事情はわかる。
でも、だからと言って、土地勘のない観光客が大変な危険に会う可能性がある状況、情報を
「自店の売り上げのため」
に今発表されて迷惑だ、のように言うとは。
「島に遊びに来られる方のためにも、危険な状況が早くわかってよかった。すぐに、我々としてもお客様の安全への対応を進めたい」
こういうだけで、評価は180度変わったはずだ。


千葉北部のある商店街関係の人と話した時のこと。私が線量計で空間線量を測り、
「やはり商店街区も線量高いですね」といったところ、その方は
「それをブログなどで書かないでね、人が来なくなったら困るから」

この二つの発言はともに同じものかな、と思う。
端的に言うと、自分はこのようなお店や商店街では買い物をしたくない。
安心・安全なもの、本当にお客さんのためになるものを売っていると思えないからだ。

商店街の人にその場で言った。
「その考え方が、住民からの信頼を得られないんですよ」
「むしろ、これは危機を信頼に変えるチャンスです」
「商店街の人が、毎朝、街区を除染活動して、住民の目にその姿を見せる」
「空間線量や、側溝の線量を測り、毎日街区に貼りだす。ネットに載せる」
「商売人が先回りして消費者よりも安全・安心を高めるための学習する」
「”私たちは、皆様の安全・安心に取り組む”というメッセージを掲げて、それぞれのお店で商品の安全性を高める取り組みをし、店頭でPRする」

こういったことをすれば、むしろ、住民のかたは商店街にたいする安心感、安全感を増すでしょう。
「安心・安全」を感じられない商店街には、そもそもそこに来て買い物をしようという「動機」は住民には発生しない。それでも商店街を使うのは、昔からのなじみで惰性や交流に来ている高齢者か、やむなく来ざるを得ない人たちだ。

自分たちの目先の利益のために、事実やお客様の安全にまつわることをひた隠し、ごまかす。

誰がこれに共感するというのだ?

ある一つの事象、とくに、SWOTで言うところの外部環境のT(脅威)に関して言えば、そこへの対応のいかんによって、評価は表裏相反することとなる。

ネットスーパーの「おいしっくす」などは、原発事故直後から自社流通商品の放射能検査体制をいち早く取り入れ、乳幼児向け食品はすべて調査し始めた。
結果的にユーザーの信頼を勝ち取り、会員を増やしただけではなく、生産農家を守ることにもつながった。

先の商店や商店街と、おいしっくすの違いは何か?

そこをしっかりと考えなくてはならない。

物事には、優先順位がある。
よく、経営と人間としての在り方は、「優先順位は相容れない」と考えている事業者が多いが、それは考え違いである。

物事の順序を踏まえているからこそ、ゆるぎない信頼や愛顧を賜ることができるのであり、それはまた、経営に”筋”をつくり、次に自分が何をすべきかの道を照らしてくれるようになる。結果的に持続的な経営をもたらすことになるのだ。

経営者が目先の銭をいかにずるく手にするかを考えてはいけない。
日々の人としての在り方こそ、実は大切な自己と事業への投資活動なのではなかろうか。

2012年04月06日

こだわりの川根茶

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大井川沿いに、紅葉で有名な温泉地寸又峡を目指す途中に、知る人ぞ知るブランド茶川根茶の生産地がある。寸又峡の温泉宿で購入したお土産が↑。

5つのお茶の葉パックが入っている。

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それぞれのお茶のパックの生産者は違う。
そして、そのお茶につけられた彼らの「作品名」、そして、「こだわりのポイント」が書かれている。

同じ川根茶。されど、まったく違う川根茶を、購入した人は楽しむことができる。

大井川の光景、細長く伸びたような屋とに広がる茶畑を想像し、そこにこだわりの茶を愛情持って育てる人たちがいる。

それに思いをいたしながら、彼らのこだわりを読みつついただく川根茶は、味わい深く、下の上に心地よい苦みとうまみが残る、逸品でした。

素晴らしいお土産商品だと思います。

2012年04月23日

復興は「今の人」ではなく「将来の社会」のため

経営者のための雑誌WEDGE40号に、「被災地を覆う被災前からの課題」という記事があります。その中で、被災地では被災前からすでに2035年には人口半減が見込まれていたこと、奥尻島の津波以後は手厚い支援にかかわらず、奥尻島の人口は減少し続けていること、震災を機に再開発したが、結局人通りが減少している商店街など、既知の問題点があるとされています。そのなかで、今回の震災、津波での「被災地の復興計画」は「国やコンサルに依存」している現状があり、ソフト面での産業振興策は具体性にかけ、インフラ、ハードに偏重している問題点が挙げられています。
つまり、既知の課題、それまで町にあった課題をまた、「復興という名のもとに」作り上げてしまう、という危険性があるのです。
そこでとくにポイントになるのが、
「復興を目指すなら、被災地は今いる被災者の復旧以上に、将来の住民のために震災前からの課題を克服し、特有の地域資源を用いて、持続可能な地域に変貌することにより注力すべきである」という一文。
たしかに一方で、地方の人材難では、依存が大きくなるのもやむを得ない、とのことも事実。
ただ、いくら人材難であるとはいえ、自分たちの住むところ、子供たちに残す地域や社会の在り方を、他者に依存することは望ましくありません。
「自分たちでやりたい」という意欲のあるご担当のかたは必要であればお声掛けください。
とくに、若手主体の方たちとの協働を望みます。そして、それに対し、地域のキーパーソンが後押ししてくれていればなお望ましいですが、まあ、それは望み過ぎかな?
私や各方面のプロである仲間たちがチームを組んでお手伝いさせていただきます。
ワークショップ的な形式を考えながら、自分たちで学び、見つけ、考え、まとめていく。そこに我々が提案や助言をしていく中から、お手伝いしていければと思いますので。
ご連絡はフェイスブックから可能です。予算はそれなりにかかると思います。

 

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