「専門家」存続危惧?

「専門家」存続危惧?

梅雨のまち歩き。この時期の色彩が色濃く生命感を放っていました。

「専門家」というのは、あくまでビジネスをしている人です。
 仕事をする=ビジネスである/生活の糧を稼いでいる
ことが前提です。
でも、「金ありき、に走りすぎない」ということがある種の「専門家」のクオリティ維持と社会貢献をできているとも思っています。公的な仕事にかかわる機会も少なからずあります。
 
と、変な書き出しですが、
このままだと「専門家」が絶滅危惧種になる、ある価値を社会的に逸してしまうのではないだろうか。
という危惧を持っています。

「適正な対価を得られない」状況が進展しているからです。
資産形成が難しい時代を過ごしてきているここ20年で社会に出た世代の「専門家」にとって、特に深刻な話です。

「あのころは〇十万円、〇百万円もらえたけどね」
とベテラン先生が回想する仕事が「〇万円」の時代が続いており、条件は良くなるより厳しくなる一方。

でも、専門家でも稼いでいる人は稼いでいる。
という声も聞こえそうですが、
多くの業界と変わらずスーパースターは一握り。
すそ野の多くの「専門家」が日本津々浦々の社会を支えています。

この秋、消費税がまた上がるようです。
これまでは消費税が上がっても、報酬規程が変わることもありません。 

今どきの専門家は「ビジネス」をして主張することが必要だと感じています。
「後からついてくるから金の話はするな」
なんて右肩上がりの時代の”タブー”にとらわれていると、家庭も持てないどころか、廃人になりそうです。
 
「コンサルタント」「専門家」を目指す若い人が多い時代と聞きます。その肩書きがあれば収入が保証されるという誤解だけは持たず、ビジネス感覚を持って臨んでほしいと思います。

が、

社会としても「専門家」を再評価する必要があると思います。
大学の教える人材でも、同じような状況があると聞きます。
「専門家」は「専門家ビジネス」とは違う価値を持っていると思います。
少なくとも実質的なボランティアや割に合わない持ち出し、消費税転嫁がまかり通っている現状はもう少し問題視されてもよいし、「専門家」たち自身が場面場面で問いかけないといけないと感じる、氷河期卒の「専門家」です。



伊藤大海 1976.2生まれ 東京都日野市在住。 愛知県半田市中心市街地活性化市長特任顧問。 まちづくりコンサルタント。 経済産業大臣登録中小企業診断士。 地域の資源に目を向けた活性化プロジェクトや活性化エンジン組成、事業構想支援など。
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