住みたくなるか。

住みたくなるか。

山形県長井市にて

8月の盆があけると、なんだか時の流れが加速するように感じます。
8月下旬から北海道、東北、関東内陸から海沿いまでバタバタと訪問しておりました。

さて、「まちの魅力」

皆さんは何で測られますか?
いろいろとあると思います。合理的な見かた。あるときは非合理性。
私がかかわる地域で魅力を測る時、一つの基準は

「(子育てをしている)自分がここに移り住みたい理由があるか」

です。

ここでいう「移り住みたい理由」とは、現実的にすべての環境が整っているということではありません。
チャレンジしたり、地域の課題や問題に向かい合ってでもそのような気持ちになる要素があるか、です。

これまで私は南は石垣島、北は稚内市の日本全国で仕事をしてきました。
「成功事例」とされている地域も訪れたことがありますし、
とても疲弊しているという地域も訪れました。
特に話題には出ないけれど、素敵だと感じるまちもありました。

そこで感じてきたことは、

「成功事例」=「住みたいと思う地域」とは限らない、ということです。

なにをもって「成功」というのか。
というところに疑問を持つこともあります。

「住みたい」と思える理由はいくつかあると思います。
その中でも大切な要素のひとつだと感じているものは「ひと」です。

移り住んでみたい、と思える地域に出会うと、
そこには必ず魅力的な「ひと」がいて、何らかの共感できたり、可能性を感じたり、あるいはすごいと思える活動・生活をしています。

多くのまちで人口減少が加速し、人口密度の維持は地域の持続性の在り方に直結する深刻なトピックです。

いくら「成功」を目指してハードにたくさんお金をかけ、気持ちのこもっていない惰性的なソフトを疲弊しながら展開していても、
人が共感を持って人を惹きつけない、人を受け入れない地域であれば、早晩、急速な疲弊を招くと危惧してしまうのです。

そういった意味では、サイズは小さくとも人が移り住みたくなる、移り住むまちであるということは、持続的なローカルな地域経営の仕組みをつくる可能性が多分にあるのでは、と感じています。

私は地域をご支援するとき、
「果たしてこの地域は人が住みたくなるまちだろうか」
ということを常に意識しています。
そして、そのような活動やコンテンツを作ることを投げかけます。

そのために大切なもの、それはまたいずれ。。。

伊藤大海 1976.2生まれ 東京都日野市在住。 愛知県半田市中心市街地活性化市長特任顧問。 まちづくりコンサルタント。 経済産業大臣登録中小企業診断士。 地域の資源に目を向けた活性化プロジェクトや活性化エンジン組成、事業構想支援など。
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