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2009年11月 アーカイブ

2009年11月20日

希望を語る政治のすがた

返済猶予法の採決をめぐって、自民党と公明党が議会を退席した。 自民党も公明党も、 なんで自分たちが政権を追い出されたのか、いまだにわかっていないと感じる。 こんなに閉塞し、 希望のない将来を国民のだれしもが抱えている今、国民が望むのは何かにつけ足を引っ張ろうとする自民党ではない。こんなことをしている限り、 自民党の復活はない。 動画サイトYouTubeで、 民主党の山本たかし議員の2006年5月22日の参議院での質問を見た。 がん患者を救済する法案、自殺者を減らすための法案、つまり救える命を救おうとする法律を実現するために、 末期である自身のがんを告白しつつおこなった質問だった。 そして、これらの人々を救う法律はのちに成立した。 山本たかし議員は、 2007年12月22日に逝去された。 参議院で弔辞を述べたのは、かつて厚生労働大臣として山本議員と論戦し、 法律を話し合った与党だった自民党の尾辻議員だ。 尾辻議員は涙にむせびながら、 15分以上にわたって命を削って国民の命を守るための政治家としての道を全うした山本議員をたたえ、そして、 自分の言葉でメッセージを残した。自分の言葉で語ることの大切さを、山本議員が教えてくれた、とも話している。 民主党と自民党という垣根はあっても、彼らには人としての友情を感じずにはいられず、それぞれの良心を見た気がする。 それだけに、 まだ低い党利ばかりを考えたような次元での足の引っ張り合いをしようとしている野党や、 何でもかんでも悪としているようなパフォーマンスをする与党の姿には本当に落胆せざるを得ない。命を削って法案の成立を訴えた山本議員の姿。 http://www.youtube.com/watch?v=skLUObSLNHA&feature=related 山本議員の弔辞を語った尾辻議員の言葉を聞いてほしい。そして、国会というものが党利のまえに、 この希望を失ってしまった国に、また希望をもたらすような議員たちの姿が見られる場になってほしい。 前半 http://www.youtube.com/watch?v=SCbhuhos0xA&feature=related 後半 http://www.youtube.com/watch?v=Xg3dANg_RfM&NR=1

2009年11月26日

行政刷新会議で診断士の話が出たが

中小機構のある中小企業診断士の相談員に対する日当が約5万円ということに、
ずいぶん女性の仕分け人が食いついていた。

「時給5千円!?ずいぶん高いですねぇ~!!」

それに対して役所側が

「診断士の方は一般的な講演会などでも1日10万円ほどだと聞いている」

と回答。

これはその講演会などの時間や内容によっても変わるので
別におかしい話じゃないが、この不景気ではざらな話でもない。
ただ、診断協会の診断士報酬規定というのを見れば、

 

●(社)中小企業診断協会として推奨する中小企業診断士報酬 (交通費を含まず)
活動区分 報酬額 備  考
経営診断指導(1日当たり) 10万円(1日5時間) 但し、診断報告書作成料、 診断報告会料を別料金としている場合もある
講演等講師(1時間当たり) 6万円 但し、テキスト、 原稿料等を別料金としている場合もある
経営指導顧問(1ヶ月当たり) 10万円

(「診断士手帳2001」、(社)中小企業診断協会発行より)

 

ということ。

(ちなみに言わせてもらえば、
商工会や商工会議所などの半公共的なところからの
仕事では診断士だからと言って到底上記のような額はでてこない。)

それと、専門家の仕事は時給なんかで換算できるものでもない。
なぜかといえば、案件に対応するための投資や、
時間外の研究作業などを積み重ねた上でその勤務についているケースも
少なくないからだ。
自分だって、アドバイザーで案件に携わるときは日当をもらってはいるが、
その案件に応えるために発生する、事前準備や必要によっては視察や図書購入
などによる準備、手間のかかる資料作成を行っている。
時給で見るのであれば、これらの手間や時間をも換算したらどうだろう。
ときには、全く割に合わないケースだってあるのだ。
そういう実態がわかれば、仕分け人はむしろ、日当UPを提言してくれるだろうか?

いずれにせよ、やり取りとしては質問(ツッコミ)も回答もなんか的外れな勘がぬぐえない。

それと仕分け人いわく、

「民間の診断士は自分で開拓してリスクをとっていて1日10万円だ。
相談員は受身でそこにいれば5万円だ。話が違う」

という。

え?

個人事業の立場で言えば、相談員はそれは別にリスクがある
と思うんですが…。
それに、相談員がやる気なさそうな言い方だな~。

もはや、何でもかんでも「悪」にしてやれ、という感じだ。

ちなみに、衆議院議員の小泉龍司さんのブログを見ると
http://www.ryuji.org/column/20090416_sakugen.php
国会議員の時給は1万円以上だそうだ。

記憶に新しい、今年8月の選挙後の国会議員の収入はいくらだったか?

1日だけ働いて、経費込みで230万円もらっているようですが。

ずいぶん高いですね。


私は今回の行政刷新会議については、とても重要で大切、必要不可欠な
ことだと思っているけど、仕分け人の能力には疑問もあるのも事実かな。

+++

さて、民間からお金が出てこない、まちづくり専門の自分は、
そろそろ戦略の組直しですかね。

どこかの村おこしでも仕掛ける「ヴィレッジ・マネージャー」にでも
雇ってもらえないかな~。

なんとなく、自分には人口5万人以下のまちでの仕事があっている気がする。


 

 

経産省のまちづくり関係への事業仕分け

仕分け人が以下の3つの問題点がまちづくりにとって
学会でも必要性が取り上げられているといわれた。

・高齢者や権利関係・土地利用の問題
・駐車場の問題
・集積規模、スケールの問題

一方で、今の支援のような個々の活性化事業、
イベント事業などをやっても、活性化するものではない、
という指摘があった。

それに対する役所の説明では、
現状の活性化支援は、
市町村が策定した計画についての支援となっている、
という説明があった。

政府は、地方分権をうたっているのだろう?

であれば、市町村が策定した活性化事業への
支援は、べつにおかしい話ではない。

「そんなここの事業やってもしょうがないから、もっと
都市の構造から抜本的にかえていきなさい!」

などと国が言うのは

「地域にとって大きなお世話」

だといって、先に事業仕分けで
国交省の「まちづくり交付金」

をバッサリと廃止判定したのは、どこのだれぞ?

でも、今日は

「地方分権だからと言って、金をばら撒かれても困る。
国として統一基準を持っていないといけない」

と仕分け人。

おっしゃるとおり、

まちづくりの一番乗り越えるべきは、

都市・社会構造の抜本的再構築だ。

じゃあ聞きたい。


誰がそれをできるのか?
土地強制収用を含む相当な強権が発動しない限り、
今の日本の社会じゃ無理だ。


それと、地域社会というのは、今日明日の日銭とか賑わいを
必要としているのも事実だと思うんだけどな。
小さな成功事例を大きなビジョンにむかって積み重ねることが、
実は人を動かしていくことにもつながるのだけど。

 

行政刷新会議 仕分け人とその選定理由を明らかにしてほしい

麻生前首相が先日
「民間人の仕分け人は国会議員でもないのに、何の資格があって仕分けるのか」
と言っていた。

この指摘はまったくだと思う。
いや、国会議員でも、その人がなぜその案件を仕分けることを担っているのか、
その能力と理由をはっきりしたほうがいい。

行政刷新会議のウェブサイトを見ても、民間の仕分け人がどういう人が
選ばれ、どの評議に携わっているのかを知るのは困難だ。

事業仕分けは、国政に大きな影響を与えるものだ。
そして、国民生活にも大きな影響を与えるし、これが元で
仕事をいきなり失う人だって少なからずでてくる。
国会議員でもない民間人の参加で、仕事を失う人がでてくるのだ。
その民間からの仕分け人は、どんな責任を負うというのだ。

どのような民間の仕分け人が選ばれているのか。
どの案件に携わるのか。
なぜ、その人にそれに携わる理由があるのか。
その仕分け人たちは、政権のビジョンや国家理念、国家戦略を
しっかりと理解・共有しているのか(そもそもそういった前提が見えない気がする)。

元○○市長が事業仕分けであたかも現場の代表的な
発言をできる根拠はどこにあるのだ。
どこぞの学者さんが現場を踏まえない理論理屈を振りかざすことの適切さはどう担保されている?

それを明確に提示しなくては、この事業仕分けはただ新しい政権と、
その息がかかった人たちによるデモンストレーション以上の説得力を与えない。

大切で重大な事業だからこそ、こういうことは丁寧にやる
必要があるのではないか。

2009年11月27日

行政刷新会議 ウェブサイトに書いている?

またまた行政刷新会議ネタです。
26日のWG2において、仕分け人の指摘として
「中小企業のハンズオン支援について、
ハンズオンに携わっている中小機構のプロジェクトマネージャーが、
ウェブサイトに書いているのを私は見た。 ”支援にあたっては、
それぞれの専門家の属人的な、個人能力に依存しているのが
現状である。さらに様々な経営課題を解決するに当たり、どの
ような支援を行うかという点について、認識を共有する仕組みが
無く、支援の内容に格差が生じている。” ”統一した活動フレーム
を作るのがとても難しい”と書かれている。これは大きな問題だ」
という発言があった。この発言の仕方から、プロジェクトマネージャーが
個人のサイトにてそのような感想を書いているのだと私はうけとり、
また、ウェブで書かれていることを、大事な場での意見の根拠に使う
ものなのだろうか?と疑問を感じまずはそのソースを探した。 すると、
どうやらそのソースに行き着いたのだが、それは個人のサイトどころか、
中小機構の名前を明示して作成したPDFのレポートだった。
http://www.c303.net/activity/documents/20090117_01.pdf
データがリンクされているのはITコーディネーター実務協会というサイト
からだが、登録されているアドバイザーの性質上、機構の名前・肩書きを出した
うえでのレポートなので、個人的なレポートではなく公務のものであると考えられる。

議員による引用は、このレポートの19ページに該当すると思われる。

ただ、内容を見てみると、これらの問題点の指摘は、制度に対する
問題の投げかけではなく、現状の問題点を整理した上でハンズオン
というものを定義し、そこから意義を整理し支援の形を説明するための
作業の一環であるということがわかる。ということは、
このプロジェクトマネージャーの現場では中小企業支援に対する
上記のような問題を認識しており、それに対応するためのハンズオン
の在り方を考えて取り組んでいる、ということが推察される。

そうであれば、今回の仕分け人のこの引用の仕方は正当なものだったと
言えるのだろうか。あたかも、プロジェクトマネージャーが個人的に現状の
支援の問題点を(個人的な)ウェブサイト上に書いている、というのは、
一種の印象操作に近いんじゃないだろうか、などと個人的には感じて
しまった。

本来であれば

『中小機構のプロジェクトマネージャーが、
中小機構の名を使ったレポートの中で、ハンズオンの意義や仕組みを
説明する前提の現状分析において、現状の中小企業支援の現場における
”支援にあたっては、それぞれの専門家の属人的な、個人能力に依存して
いるのが現状である。さらに様々な経営課題を解決するに当たり、
どのような支援を行うかという点について、認識を共有する仕組みが無く、
支援の内容に格差が生じている。” といった問題点を挙げている。
そしてその認識をもとにしたハンズオンの在り方をそこで述べているレポートを
ウェブサイト上に掲載している』
ということを述べなくては正確ではない。 そのうえで、
『 上記のような考え方があるにもかかわらず、実際の現場では、、、 』

などと意見をして
いくのであればまだ納得できるのだが。
情報はぜひ、正確に引用してほしいものであるし、
慎重になるべきことではないだろうか、と思う。
もちろん、意図的に印象を操作する引用をするなどというのは、
あってはならない話だと思う。

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