朝から風が強い日です。
その影響もあり、都心の鉄道が軒並み麻痺していました。
その代り、事務所からは青い空に、再び雪がびっしりと積もった真っ白な富士山を見ることができます。
さて、、、
まちづくりの仕事をしつつ、人ごみが好きではない私です。
会社勤めのころ、新入社員研修で毎日満員電車に乗ることが苦痛で
「絶対に満員電車に乗らない仕事をするぞ」
と思ったのが独立の一つの要因でもあるくらいです。
ところで、
「賑わうまち」
「賑わいを取り戻したい」
まちづくりの現場ではよく使われます。
「なぜ、事業に取り組むのですか?」
「賑わいを取り戻したいからです」
と答えると、なんとなく事業を行う意義というのがあるように錯覚してしまいます。
賑わい、ってなんでしょう?
私は投げかけます。
すると、そこにいる皆さんはたいてい「うーん、、、」。
出てくるイメージも広がりがなく、「通行量」や「人数」的なものばかりになります。
そう、「賑わい」に具体的なイメージがないのです。
その用語を使うことで、労力がかかり時に生みの苦しみを伴う
大切な部分の議論や検討をすっ飛ばして
「なんとなくみんな正しい方向を向いている」気になってしまっているに
すぎません。
このような言葉を私は「麻薬的用語」と呼んでいます。
常習性はあるけれど、何ら具体的な解決をもたらさないという意味です。
よくテレビに出てくる都心の街の人ごみの交差点の光景。
これって「賑わっている」のでしょうか?
賑わっているとみる人もいれば、まったく違う印象を持つ人もいるでしょう。
首都圏の満員電車やラッシュ時のは人がぎゅうぎゅうづめですが、
これは賑わいでしょうか?
求めるべき「賑わい」を数量的だけにとらえるのはあまり意味がありません。
また、物事を取組んでいくための有効な目標や目的、
波及的な結果の獲得にはならないのです。
自分たちの活性化したい地域において「賑わっている状況」とは何か、
をしっかりイメージすること。その共有をすること。
まずはそれなしに、
効果的な事業やまちづくりの広がりというのは生まれてこないのです。