ワークスタイル

ワークスタイル

私の自宅兼事務所のベランダにあるテッセンの鉢植え。ここの所たくさんのつぼみと花をつけています。バラも咲き始めにわかに色とりどりな風景が広がりつつあります。

私は独立して17年がたちました。
その前に会社勤めを3年間していました。
独立した大きなきっかけの一つに、
「満員電車で通勤することへの限界」
を感じたことがあります。
肉体的にはどうであれ、私には気持ちの上で非常にストレスであったのです。

いま、仕事でお世話になっている機関があるのですが、
「テレワーク」を認めていただいています。
顔を合わせてやり取りする必要がなく、電話やネットでやり取りできる内容については、時間と作業成果をもって自宅事務所でできるのです。

もし、顧客先でそれをするとなれば、1時間半くらいの時間をかけて満員電車、駅のホーム、で通う必要があります。1日にして3時間。
また満員電車を回避できるというのは、私にとっては節約できる時間以上の気持ち的余裕を持てる価値を持っています。

テレワークは私にとっては効果覿面。
働く前から変な疲労感を持つこともないのでさっと仕事に入っていけます。
また、通勤時間がないので、朝にちょっとした作業を一つ済ませてから業務にはいれたり、業務終了後の帰宅時間がないので個人的な用事に時間をさけるのです。顧客側からしても、私のために席や専用端末を作る必要もありません。

とはいえ、日本においてテレワーク企業のテレワーク導入率は2012年が11.5%、2017年になっても、13.9%どまりであるのが現実です。

テレワークは企業側からすれば勤怠管理が難しく、働き手からすれば日常生活の空間から離れないことでダラダラしてしまう危険があります。テレワークというのはイコール人とのかかわりを絶つということではない、リアルなコミュニケーションを軽んじることではないことをしっかりと認識しておく必要もあります。また、セキュリティ上からアクセスできない会社のデータにアクセスするためのインフラや決まりも必要になるので、「仕組みづくり」は不可欠です。
さらに言えば、ある会社だけがその仕組みづくりをしようとしても、商習慣や業界習慣、取引先との関係で実際はできない、社内での感情的なあつれきも足を引っ張る…という問題や課題はたしかにあります。

ただ、このような状況が不要な無駄を依然として甘受し、手に入れられるはずの日常の余裕を奪っていることも事実ではないかと実際にそのような働き方をして実感を持っています。

よりよい社会としていくために望ましい働きかたと生きかた。
大胆な構造改革が難しいとしても、現場から変えていこうということが大切なのかもしれません。











伊藤大海 1976.2生まれ 東京都日野市在住。 愛知県半田市中心市街地活性化市長特任顧問。 まちづくりコンサルタント。 経済産業大臣登録中小企業診断士。 地域の資源に目を向けた活性化プロジェクトや活性化エンジン組成、事業構想支援など。
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